おすすめの貯蓄別資産運用の資金割合の基本的な考え方
このサイトをご覧の皆さんは資産運用に興味があり、これからどのように投資をしていけば良いのか検討しているのではないでしょうか。
資産運用を考える上で知っておかなければならない事として 、貯金(資産)に対してどれだけ運用資金にして良いのかという運用資産の割合があります。
運用資産をいくらにするのか、貯金額別にまとめました。
貯金100万円以下
投資の前に貯金を増やす事に注力する方が望ましいです。
理由は突発的な支出に耐えられるだけの予備がギリギリ過ぎるからです。
例えば、生活費を15万円とします。
この場合に怪我や病気で収入なしで生活できる期間は約6ヶ月半です。
しかし、それ以上は借金無しには不可能です。
つまり、病気や怪我などの無収入状態に加えて、更に支出が加わると崩壊します。
資産運用の資金算出に関して、一般的には貯金を生活費の3ヶ月分にして、残りは年齢で貯金にするか投資に回すか決めると言う考え方がありますが、個人的には3ヶ月では足りません。
半年以上です。可能であれば1年分の生活費は貯蓄として蓄えておきたいところです。
貯金100万円〜300万円
貯金100万円以下の人同様に資産運用はあまりおすすめ出来ません。
突発的な支出には耐えられるかも知れませんが、大きな支出を伴った後、余裕のある貯蓄額に戻すまでに時間が掛かってしまうからです。
例えば、貯金が250万円の人が病気で半年仕事を休んだとしましょう。
この際に生活費15万円で半年暮らすと、貯蓄額が150万円になります。
この後、自身が何も病気にもならず大きな支出も無ければ問題ありません。
しかし、往々にこの様な重なって欲しくないタイミングで支出が重なる事があります。
例えば、天災や親族の不幸やリストラです。
自身が病気で長期休暇を貰ったが、体調が回復した際には会社に居場所がなかったなんて悲し過ぎる不幸は無いとは言い切れません。
ただ、投資信託の様に少額から運用できるものから始める事は悪くないです。
実際に投資を始めたら、投資に関する意識も変わることが多く、貯金が増えてからいきなり多額の投資をするよりも、貯金額が少ない時から少しずつ学習しながら投資を続けることで投資に関する正しい知識、経験を身に着けやすいでしょう。
運用資産としては、貯金:運用資産で9:1くらいでしょう。または、ある程度経験がたまってきたり、貯金額が300万円に近付いてきたら8:2くらいでも良いでしょう。
貯金300万円〜500万円
独身、共働き家族、父親のみ働いている子連れ家族など家族構成にもよりますが、貯金300万円は1つの資産運用を始める目安です。
上記貯金300万円以下の人の資産運用をしない方が良い理由をクリア出来る額で、人にもよりますが気持ち的にもゆとりが出来てくる額が300万円でしょう。
あまり、資産運用に積極的でないにしろ、資産運用は少しずつ検討するべきタイミングです。
理由としては、以下です。
- 円だけ保有していると、円安になる程に外国製品が高くなり相対的に貧乏になるから
- 余裕資金を貯金していても資産は殆ど増えませんが、資産運用により資産を大きく増やすことが出来るから
- インフレにより、円の実質的な価値が低下し貯金のメリットが薄れるから
この様にただ貯金しているだけでは、貧乏になる可能性があります。
上記の相対的貧乏になってしまう対策は、より収入を増やすか資産運用するかです。
労働による収入増加は60歳を最高として、その後は多くの場合0になります。
一方で資産運用は死ぬまで資産を増やす事が出来ます。
※かの有名な投資家のウォーレンバフェット氏は87歳でもまだまだ資産を増やし続けています。資産総額は9兆になるとの事で、バフェット氏を知れば資産運用の重要性が分かると思います。
投資割合としては、景気・株価・家族構成・年齢によっても変わりますが、投資初心者であれば、貯金:運用資産で7:3程度でしょう。投資に関して知識と経験がある方であれば、5:5くらいに積極的になっても良いと思います。
貯金500万円〜1000万円
資産運用する事が望ましい状態です。
自身の年齢に合わせて、20代〜30代前半までならば、積極的に株式投資をするのも良いでしょうし、30代後半〜40代前半までならば、家庭の状況を考えながら積極的に投資するのかバランスを取るのか決めたら良いです。また、40代後半からは少し安定を重視して株式の割合を低くして、債券で運用が良いでしょう。
どの年齢にしても、資産運用をするだけの余裕資金はあり、円のみの貯金よりも貧乏になるリスクを低減出来るため、しっかりとした知識を身に付けて投資を始めるべきです。
貯金:運用資産の割合としては、貯金300万円~500万円の人達と同様に、3:7~5:5くらいでしょう。
貯金1000万円以上
資産運用必須です。
まだ資産運用をしていない人は、投資の勉強をして積極的に投資する事をおすすめします。
仮にこれ以上の貯金を増やしたとしても、銀行の倒産で大幅な資産低下やインフレによる現金の価値低下の影響が大きくなるだけなので、貯金だけする事はおすすめしません。
貯金:運用資産の割合としては、5:5くらいが良いと思います。
貯金1000万円以上の人はしっかりと貯金する事が出来る人でしょう。
このような人は、今後も貯金を殖やしていくことの出来る人だと考えられます。
その場合、総資産としては、円だけに偏る事は好ましくなく、様々なクラスの資産を持つことでリスクを分散できるとともの、さらに資産を増やすことも視野に入れられます。
このため、資産運用は必須に近いと考えられますが、投資割合としては、積極的な投資割合でよいと考えられます。
理由としては、貯金を1000万円貯められるだけの資金管理能力があることから、資産運用もしっかり学べば、資産を守るだけでなく増やす事も十分に考えられるからです。
このため、投資の姿勢としては積極的になることが望ましく、投資資金も自身の年齢やリスク許容度、投資知識・経験を加味してカスタマイズしても良いでしょう。
まとめ
貯金別の資産運用に充てる割合を紹介しました。
基本的に、貯金額が少ないうちはあまり投資をせず、貯金額が多くなるにつれて投資用資金の割合が多くなるとご紹介しました。
投資用資金を全資産の何割にするか考える際の方法として、貯金額に対して投資用資産を算出する際の目安を今回は紹介しましたが、今後は年齢別、リスク許容度別などで運用資産の割合の考え方を紹介したいと思います。
※本サイトの内容は筆者の調査内容や経験に基づいて記載しています。実際に投資する際は個人の責任において投資を行うようお願いします。筆者は投資結果に関する責任は一切負いません。