割安株投資と成長株投資のミックス戦略
皆さんは株式投資をするときにどのような投資方法を実践していますか?
初心者のうちは何かよく分からないけど、雑誌に載っているおすすめ銘柄や自分が知っている良いと思う企業の株を買ったりして、値下がりした際に損切してしまうなんてことを重ねながら少しずつ投資方法を確立してくると思います。
そして、ある程度自分の投資方法が確立してくると、短期トレードや割安株投資やインデックス投資など独自に良さそうな投資手法を使ってくるのではないでしょうか。
そんな中で最近筆者が注目しているのが割安株投資と成長株投資のミックス戦略です。
今回はこのミックス戦略について紹介します。
割安株投資と成長株投資のミックス戦略とは
割安株投資
まず、割安株投資ですがバリュー投資とも呼ばれており、株価が適正価格よりも割安なタイミングで購入し、割高になったタイミングで売却するという投資方法です。
割安株の判断基準は様々ありますが、有名どころはPBR(株価純資産倍率)を用いて、PBRが1倍以下ならば割安という判断をするような方法があります。
また、PER(株価収益率)とPBRの両方の値を見る場合もあります。PERとPBRを総合的に判断する方法としてPERとPBRを掛け合わせたグレアムミックス係数が11.25%以下なら割安と判断する方法もあります。
配当利回りから判断する方法や理論株価乖離率から判断する方法やPEGレシオ(予想株価収益率)から判断する方法もあります。
ただ、筆者としてはどれか一つの指数を用いて判断するのではなく、複数の指数用いて総合的に判断する方法が良いと思います。
その方が、割安判断のミスが少なくなると考えるからです。
ちなみに、筆者の割安判断基準は以下です。
- グレアムミックス係数:11.25以下
- 配当利回り:3%以上
- 理論株価乖離率:-20%以上
上記に加えて、財務情報や四季報の定性的情報も考慮して買い判断を行っています。
成長株投資
次に、成長株投資ですが、グロース投資とも呼ばれており、株価の大幅な値上がりが期待できる銘柄に投資し、期待する値上がり益を得られたタイミングで売却するというものです。
グロース投資の方法としては、以下に挙げるいくつかの条件を満たしたものを買付ます。
- 時価総額が低い:300億円以下など
- 上場して間もない:10年以内
- 経営陣が主要株主
- その時のテーマ株
- 低位株
上記以外にも人それぞれ成長株投資の法則はありますが、上記は一般的に言われていることかと思います。
成長株投資でも割安な状態かどうかはあります。ただ、一般的な割安株の考えとは別と考えた方が良いと思います。なぜならば、成長株はPERやPBRという各種指数が割高になる傾向が高いからです。
割安株と成長株のミックス戦略とは
割安株と成長株のミックス戦略とは、割安株と成長株を一定の比率で保持する戦略です。具体的には、割安株60%、成長株40%という感じです。なぜ、混合戦略が良いかというと、割安株投資でリスクを下げつつ安定成長し、成長株投資で失敗を許容しつつ大幅な値上がりを狙って資産を増加させていくということが出来るからです。
仮に、成長株投資の成果に自信があるならば、成長株投資で大幅に資産を増やしてから配当利回りの高い安定株でセミリタイヤなんてこともありでしょうが、成長株投資でなかなか成果が上がらないor成長株投資について勉強中なんて人はミックス戦略or割安株投資オンリーの方がいいかも知れません。
一方で、投資初心者はミックス戦略は取らず割安株投資やインデックス投資の方が失敗が少ないと思います。理由としては、ミックス戦略というのは割安株投資や成長株投資についてある程度知識がある人が実施しないと、どちらも失敗して大惨事になる可能性があるからです。
ミックス戦略の考え方は、リスク許容度と各投資の習熟度によって割合を変えたら良いと考えています。
リスク許容度が高い程、成長株投資の割合を増やしても良いと考えます。また、成長株投資に対しての習熟度が高い程成長株の割合を高めて良いと考えます。
一方で、リスク許容度が低い場合や、成長株投資の習熟度が低い場合は成長株の割合を下げた方が良いでしょう。