バリュー株投資の種類と方法
株式投資で多くの成功者を輩出してきた方法にバリュー株投資(割安株投資)があります。
バリュー投資は企業価値よりも割安な株価で放置されている銘柄に投資すると言うもので、有名な投資家達も利用している手法です。
今回はバリュー株投資の種類と方法について紹介します。
バリュー投資とは
バリュー投資(割安株投資)とは、現在の株式価値(株価)が企業価値に対して割安な時に投資する投資手法です。
株価はネットやアプリで検索すればすぐに分かると思いますが、企業価値に関しては様々な考え方がある為、簡単には知れません。
しかし、企業価値に対して割安なタイミングで買うことが出来れば、手堅く運用益を享受出来るようになります。
割安株投資の例として、JR東日本の企業価値は、成長性よりも企業の持っている資産価値や毎年の収益額を基にした利益価値の占める割合が高いです。これらを定量的に測定したものを理論株価と呼んだりしますが、理論株価よりも現在の株価が安いならば割安と捉え投資します。
上記は一例で、人によってはもっと簡単に割安割高を測定して投資する人もいれば、もっと複数の観点から割安性を測る人もいるでしょう。
この様に、現在の株価が各人が考えた企業価値よりも割安なタイミングで投資する手法がバリュー株投資となります。
バリュー投資の種類
指数を用いる方法
株式の割安性を簡単に見る方法としてPER、PBRなどの指数から判断する方法があります。指数を用いる方法のメリットは証券会社の情報ですぐに見れて、割安さを比較的測りやすいという点です。デメリットは、簡易的すぎて判断情報が少ないところです。
一般的な指数のPER、PBRの意味は以下となります。
- PER:1株あたりの利益から株価の割安性を判断する指標
- PBR:企業の純資産から株価の割安性を判断する指標
少しマイナーな指数では、PCFR、ROE、ROAなどの指数もあります。
PER、PBRなどの指数で割安か見極める際は総合判断することが大事です。
総合的かつ簡易的に株価の割安度を測る方法として、グレアムミックス係数という指数があります。グレアムミックス係数はPERとPBRを掛け合わせた値です。
一般的にグレアムミックス係数が11.25以下が割安で良いと考えられています。
ネットネット株を用いた方法
ネットネット株とは"バリュー投資の父"として知られるベンジャミングレアムが提唱した割安株投資手法です。考え方は企業の資産価値の側面から割安か判断しています。
[ネットネット株の計算式]
ネットネット株=(流動資産-総負債)×66.7%>時価総額
ネットネット株で億り人になったと言う人もいます。
ディスカウントキャッシュフローを用いた方法
ディスカウントキャッシュフロー(DCF法)は、企業の収益価値を基に割安性を確認する方法です。
考え方としては、企業の期待キャッシュフローを割引率で割り引いて企業価値を算出します。
詳細な計算式は割愛しますが、気になる方は利用してみるのもありかも知れません。
理論株価を用いた方法
理論株価は企業価値を理論モデルに従って数値化した株価です。有名な理論株価にダイヤモンドザイの理論株価があります。
ダイヤモンドザイの理論株価のモデルは以下となります。
ザイ理論株価=資産価値+利益価値+成長価値
資産価値:前期末の一株株主資本
利益価値:今期の一株利益価値
成長価値:前期から今期の売上高成長率から来期以降の売上高を試算し、来期以降の売上高の今期利益に対する増分
少し難しいかも知れませんが、自分で計算するのが大変だと思う人はダイヤモンドザイを参照したら、一覧で理論株価を確認できて楽かも知れません。
※ダイヤモンドザイの理論株価掲載は四半期毎なので、掲載していない刊号もあります。
優待+配当利回りを用いる方法
いわゆる、優待バリュー投資です。配当と優待合わせてトータルリターンが高くなる銘柄に投資します。
優待の無い銘柄では、配当のみとなり配当利回りが高くとも4%程度ですが、優待+配当のトータル利回りならば、10%を超える銘柄もあります。
優待と配当利回りが高い銘柄=割安と捉え投資します。
ただ、これまでに紹介した指数を用いた割安度やネットネット株などいくつかの手法を組み合わせて銘柄選定をする方が望ましいです。