一括投資と積立投資の良否、結局どうしたら最大利益になるのか?(日経225)
最近話題の積立投資ですが、積立投資は果たして本当に良い投資手法なのか疑問に感じた事はありませんでしょうか?
僕はあります。なぜならば、一括買いした方が値上がり益をより享受することが出来るからです。
そんな訳で、日経225で一括投資と積立投資を行った場合の比較シミュレーション結果を紹介したいと思います。
一括投資とは?
積立投資で投資するはずの積立額を投資開始日に一括で買付を行う方法です。
例えば、積立て投資ならば1,000万円を積立期間に合わせて毎月分割して数万円づつ投資していく訳ですが、一括投資は投資を始めたその日に1,000万円で一括買付するというものです。
評価条件(超長期)
対象指数:Nikkei225
評価期間:1964年12月~2018年2月(約53年間)
積立額:毎月2万円
積立総額(一括購入額):¥12,760,000円
一括投資は積立投資を全期間した場合の総積立額に値する額を初期投資額とし、それ以降は増資しない事とする。
シミュレーション結果(超長期)
一括投資の評価額が約2億2,487万円で、積立投資の評価額は約4,622万円となりました。一括投資が積立投資の4.9倍の総資産額となりました。
以下が、測定結果をグラフ化したものです。
前回のS&P500に比べて増加資産は少ないですが、一括投資と積立投資の比較という意味では、圧倒的に一括買いが良い結果となりました。
また、前回同様で物価上昇を検討していない結果となるので、評価期間を30年に圧縮してシミュレーションしてみます。
評価条件(一般的長期)
対象指数:Nikkei225
評価期間:1988年1月~2018年2月(約30年間)
積立額:毎月2万円
積立総額(一括購入額):¥7,220,000円
一括投資は積立投資を全期間した場合の総積立額に値する額を初期投資額とし、それ以降は増資しない事とする。
シミュレーション結果(一般的長期)
一括投資の評価額が約625万円で、積立投資の評価額は約1074万円となりました。一括投資が積立投資の0.7倍の総資産額となりました。つまり、積立投資の方が良い結果となりました。
以下が、測定結果をグラフ化したものです。
このグラフは、日本株式系の投資信託を積立投資する際に積立投資が良い結果となる例として挙げられるパターンで見た事ある人もいるのではないでしょうか?
結果としては、バブル崩壊直前に買付してしまった場合には積立投資の方が良い結果となりました。また、一括投資で買付してしまった場合には、30年経っても資産がマイナスのままとなってしまっています。
まとめ
今回は代表的な日本の指数であるNikkei225を投資対象として測定できる最長期のパターンと一般的な長期投資の30年で比較してみました。
今回の条件では最長期では一括投資の方が最大利益を出せる一方で、一般的な長期投資では、バブル時のような最高に高値のタイミングで一括買いをすると30年経ってもマイナスの評価額となり、積立投資の方が良い結果となりました。
前回紹介したS&P500の様に常に右肩上がりの指数に投資出来れば一括投資が最高のパフォーマンスを引き出せるようですが、日経225の様に長期間最高値を更新出来ない指数に投資してしまう場合には一括投資は資産を減らしてしまい、積立投資の方が良い結果を出せるという事が分かりました。
今回の結果から、将来どのような暴落があるか分からない前提ならば積立投資の方がリスクを低減出来るようです。バブル期のような史上最高値で投資を始めても長期的に積立をすれば一括投資よりも早くマイナスの評価額から脱出できそうです。
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