2018年12月第3週 相場観測
今週の下落幅は非常に強く、多くの長期保有者が落胆したのではないでしょうか?
かくいう筆者も長期保有中の株が軒並みマイナスになってきており残念でした。
ただ、株式投資は上がるときもあれば下がるときもあるので、今回のような相場も必ず来ることは分かり切っていたことです。
分かっているのに辛いのは、冷静になれていないだけなので、相場観測を通して現状を見つめ直すことも重要でしょう。
そんな訳で、今週の相場観測です。
日経平均株価
長期トレンド(10年間チャート)
日経平均株価の10年の移動平均線の月足チャートです。先週まではそこまで強くなかった下落幅が今週にきて一気に加速しました。
中期移動平均線(25)を突き抜けて長期移動平均線(50)に届きそうな勢いです。
短期移動平均線はトレンド転換し、中期・長期移動平均線はまだ上昇トレンドのままという状況です。
年間トレンド(1年間チャート)
次に年間の移動平均線の日足チャートを確認してみます。
移動平均線乖離率は短期(5)で約-6.6%程度、中期(25)で-7.6%なのでそこまで高い乖離率とは言えないと思います。
ただ、直近1年間の乖離率の中ではそこそこ乖離している方だと思います。今年に入ってからだと、中期移動平均線乖離率は最大でも-8.5%程度なので、もう少し下落する可能性は秘めていますが、来週あたりで反発する可能性が高いのではないかと予想しています。
ただ、投資家心理がどのように作用するかは分からないので、反発したとしてもどれくらい反発するかはあまり読めません。
ボリンジャーバンドでの観測
1年間のボリンジャーバンドでは-2αを抜けている今回を含め9回で2月にあった大幅下落の時以外は一時的で数日で反発しています。
ただ、今週の下落は2月にあった大幅下落と類似しているように見えるのであまり参考にしない方がいいかも知れません。
どちらかというと、ボリンジャーバンドよりも移動平均線乖離率の方が参考になるかも知れませんね。
騰落レシオによる相場の過熱感観測
上記は下記サイトを参考にしております。
25日の平均の騰落レシオは68.95%と70%を切っており、今年1年で最低の値を更新しました。一般的に騰落レシオは70%を切ると売られ過ぎの底値圏と言われているのでそろそろ反発が期待されても良いのではないかと予想しています。
TOPIX
長期トレンド(10年間チャート)
TOPIXの10年間移動平均線月足チャートを見ると、今回の大幅下落で短期(5)と中期(25)がデッドクロスしそうになっています。
短期的に反発する可能性はありますが、長期的なチャートでのデッドクロスになると、今後は下落トレンド転換するのではないかと予想します。
年間トレンド(1年間チャート)
年間のチャートを見ると緩やかな下落トレンドに見てとれます。5月~9月くらいまではボックス相場でしたが、10月からは下落トレンドに変わった様に見えます。
この下落はどこまで続くのか分かりませんが、トレンドが転換するまでは長期用の買いは控えておいた方が良いかも知れませんね。
まとめ
将来の相場はどうなるか分かりませんが、テクニカル分析をすることでなんとなくですが、相場を観測することができるのではないでしょうか。
相場を観測することによって将来への備えが出来るようになり、リスクオフなのかリスクオンなのか投資行動を柔軟に変えていけるようになったら、相場に流されるのではなく、相場の波に乗れるようになるのではないでしょうか。