確定拠出年金の見通しがわからないときは、運用メンテナンス活用
確定拠出年金の運用メンテナンスは、1年に1回程度行うことが推奨されています。60歳になって受け取る金額の目安を知る他、状況の変化に応じて見直すことは大事です。”金融業界に激震が走る”といったフレーズとともに経済ニュースが流れることがありますが、感情に左右されて行動していると資産はなかなか増えません。
資産のバランスの見直し
確定拠出年金のメンテナンスをしたとき、選択している金融商品を状況に合わせて見直しましょう。毎月の買い付ける運用商品の金額を変えることで、ローリスクかハイリスクのどちらかを選択することができます。
資産のバランスは時間の経過によって崩れることがままあり、期待以上の利益が出た商品は売却し、比率の下がった商品を買い足すリバランスによって総資産が増加します。
リバランスと似た作業にはスイッチングがあり、1つの商品を売って得た金額のいくらかで既に所有している他の商品を買い足し、残りで新しい商品を買い付けることができます。
リバランスは今後の資産、スイッチングは今現在の資産が変わるという違いがあります。
運用メンテナンスのタイミング
運用メンテナンスは一般的に、定期的に行うことが推奨されています。毎日報道されるニュースをきっかけに、投資信託から定期預金へ全額預け替えるといったことを繰り返せば資産は増えません。残高通知が届く頃や誕生日など、1年に1回ほどが適しています。
運用商品や資産分配の変更は、年金を受け取るまでの時間に合わせて考えることができます。多少のリスクを背負える20代や30代と異なる50代は、60歳に近いことを意識しながら商品を運用しなければなりません。
新たに資産配分を決める
企業型確定拠出年金では、リバランスを行うと不合理が生じる場合があります。運用データを重ねることによる資産配分の精度の上昇や、家族構成の変化など、当初の資産配分に戻すと許容できないリスクが発生する恐れがあります。状況の変化に応じて新しく配分を決める作業はリアロケーションと呼ばれ、資産配分の変更とスイッチングを行うことになります。
まとめ
運用メンテナンスは金融業界の変化よりも、加入者自身の状況に応じて見直していきましょう。資産のバランスを整えるリバランスやスイッチング、リアロケーションは頻繁に実施するとリスクとリターンが安定しません。運用期間の長さが異なる20代と50代でもどのように投資するか考える余地があり、運用メンテナンスはある程度の手堅さを保つ役割を担っています。